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預金保険制度の「資金援助方式」

前々回から預金保険制度のことを取り上げていますので、さらに今回と次回を使って残りの論点を書いてみたいと思います。

今回は、預金保険制度の「資金援助方式」についてです。

金融機関が破綻した場合、預金保険制度では2つの方法の内から1つが選択されます。その1つが「資金援助方式」であり、もう一つが「ペイオフ方式」です。

※「ペイオフ方式」については、次回取り上げたいと思います。

この「資金援助方式」というのは、破綻した金融機関を救済する金融機関が出現した場合には、預金保険機構がその救済金融機関に対して、資金援助を行うという方法のことです。

では、「資金援助方式」と「ペイオフ方式」はどちらか好きなほうを預金保険機構が選ぶのかというとそういうわけではありません。


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それは、金融審議会の答申(1999年)では、次のように資金援助方式を優先するように言っているからです。

「金融機関が破綻した場合、破綻処理に要するコストがより小さいと見込まれる処理方法を選択するとともに、混乱を最小限に止めることが重要であり、金融機関の破綻処理方式としては、資金援助方式の適用を優先し、保険金支払方式の発動はできるだけ回避すべきである」

なぜ、「ペイオフ方式」よりも「資金援助方式」が優先されるのかといえば、「資金援助方式」の方がスピーディだからです。

つまり、救済金融機関が現れればそれだけ破綻処理は早く進みますし、預金者への預金の支払いや受け入れ、貸付、決済などのサービスもすべて救済金融機関を通して受けることができるからです。

ちなみに、「資金援助方式」でも「ペイオフ方式」でも、保護される金額は同じです。1人当たり元本1,000万円とその利息が上限です。

なお、譲受金融機関が現れない場合には、ブリッジバンク(承継銀行)が引継ぎ譲受金融機関を探すといったケースもあるようです。


▼関連トピック

外貨預金と預金保険制度

今回は、外貨預金と預金保険制度についてです。

案外知られていないかもしれませんが、外貨預金は預金保険制度の対象にはなりません。

これは基本的には、日本に支店がない海外の銀行の支店や、仮に日本に本店がある銀行であっても海外の支店の場合には、預金保険機構に加入することが義務付けられていないからです。

なので、1,000万円までは保護されると思っていたのに...なんてことがないように外貨預金を考えている方はこういったことも頭に入れておきましょう。

とはいえ、預金保険制度とは何ぞや?という方もいらっしゃるかと思いますので、ここで少しご説明したいと思います。

預金保険制度では、1人につき元本1,000万円とその利息までが保護されることになっています。

では、1,000万円を超えた分はどうなってしまうのだろう?全部あきらめなくちゃいけないの?と思われたかもしれませんが、そういうわけではありません。

つまり、預金保険制度で保護されない1,000万円を超えた分とその利息については、精算配当というかたちで戻ってくる可能性もあるからです。

とはいえ、金融機関は破綻しているわけですから、その金額についてはその破綻した金融機関の財産状況によるということはいうまでもありません。

この精算配当が行われるときには、通常は精算までにかなりの時間がかかりますので、預金等の債権の買取制度によって支払が行われることになるようです。

ちなみに、この預金等の債権の買取制度というのは、預金保険機構が預金者からの請求によって預金等を買取るかたちで支払いをする制度のことです。

この制度によって破産手続が行われると、精算見込額(弁済が見込まれる金額)をもとにして概算払い率が決められ、それに応じて支払がなされることになります。

なお、この金額はあくまで見込み額なので、実際に預金保険機構が回収して経費などを差し引いてみたら、精算見込額よりも多かったなんていう場合には、その分もきちんと精算払いが行われますよ。


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