ユーロが基軸通貨になる可能性は?
ユーロは1999年に誕生した通貨ですが、
このユーロの誕生は、2度の大戦で
世界の中心的地位を奪われたヨーロッパの政治的な、
対アメリカ戦略の1つといわれています。
ユーロが将来基軸通貨になる可能性があるという見方も多く、
実際に、各国はドル中心の外貨準備高を
ユーロにシフトしているという噂も頻繁に市場に流れています。
ドルの価値低下の可能性は?
2004年のイラク戦争は、イラクが石油取引を
ドルからユーロに移したことが原因とも言われています。
よって、将来的に世界政治の中心が、
アメリカからヨーロッパ諸国に戻る場合には、
ドルの価値も低下する可能性はあります。
しかしながら、その反対に、アメリカは戦略的な国家であり、
今後も当分の間はその覇権は揺るがないという見方もあります。
実際に、中東の石油の決済は、再びドルに戻っているようです。
思惑とは?
思惑というのは、対象通貨が上がるのか、
あるいは下がるのかを考えることをいいます。
下落相場の方がとりやすい?
一般に相場は、上昇よりも下落の方が速度が速いので、
とりやすいという傾向があります。
これは為替相場も同じで、
世界中のほとんどの投資家にとって、
チャートの上昇はドルの上昇、
チャートの下落はドルの下落を意味するからです。
つまり、ドル/円チャートにも、
相場の上昇速度よりも下落速度の方が急になる
という傾向が表れるのです。
ユーロ/円に注目
ユーロ/円という通貨ペアは、数年前までは
欧州と輸出入を行っている事業会社と金融関係者以外には
ほとんど注目されていなかったのですよね。
でも、2001年春からのドル金利低下を受けて、
相対的に金利の高いユーロへの資金シフトが進行しています。
すでに中国では準備通貨としてドルの保有割合を減少させ、
その分をユーロに切り替えていると言われています。
また、中東産油国の間でも、原油の代金決済を
ドルからユーロに変更する動きが見られます。
このようなファンダメンタルズの大きな動きの中で、
投資対象としてのユーロの位置づけは、
年々重要なものになりつつあります。
FXでも、
ユーロ/円を取引する投資家は着実に増えているようです。