外国為替市場の「市場」とは?/アービトレージ、インターバンク市場(銀行間取引)...

外国為替市場の「市場」とは?@

外国為替市場といっても、
証券取引所や商品取引所のような、
物理的な取引所が存在しているわけではありません。

 

といいますのも、実際には、
EBS(電子ブローキング・システム)の画面上で、
全体の90%以上の取引が行われているからです。

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なお、外国為替市場は、
各銀行が電話やその他の通信手段を利用して、
相互に価格を提示しながら取引を行う
「オープン市場」というのが原則となっています。

外国為替市場と株式市場の価格の相違は?

株式市場では、
その瞬間に証券取引所で取引された価格が
唯一の価格となります。

 

一方、
外国為替の世界では、銀行の当事者同士が相対で、
お互いに納得する価格を決めますので、
世界中で複数の価格が存在することになります。

 

例えば、QUICKやロイターなどの
様々な情報ベンダーが配信する為替レートが、
それぞれ違うというのは、こうした理由からなのです。

 

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アービトレージとは?

アービトレージというのは、商品の異なる時間、
異なる地域における価格のさや(売値と買値の差)
で利益を得る取引のことをいいます。

インターバンク市場(銀行間取引)とはどのようなものなの?

従来、外国為替というのは、「為銀(ためぎん)主義」
と呼ばれる外国為替公認銀行のみに
許可されていた取引でした。

 

ちなみに、銀行の店頭には必ず
「外国為替公認銀行」という看板がありました。

 

これらの銀行を中心に外国為替市場が構成され、それが
「インターバンク市場(銀行間取引)」
と呼ばれることになったのです。

外為法の改正とは?

1998年に外為法が改正されました。

 

これにより、為替取引は原則として自由化され、
為銀主義はなくなりました。と

 

はいえ、依然として外国為替市場では、
銀行を中心に取引が行われています。

 

なお、個人投資家が手軽に外国為替市場に参加できる
通貨証拠金取引の登場により、
この取引を手がける事業者も
入り交じるようになってきています。

 

なかには、悪徳事業者もありますので、
十分注意したいところです。

 

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